文学部長からのメッセージ2012年4月から

文学部が目指すもの

 文学部は、英語英米文学科、比較文化学科、現代社会学科の三学科を擁し、英語表記ではCollege of humanitiesといいます。
 文学部には、社会と人間、そして文化について探究する、人文・社会分野の学問が集まり、人間の営みを思想、芸術、文化、文学、歴史、言語、地域、社会形成、教育、福祉といった多様な視点から探究します。
 広い視野のもとに人間の本源を問い、社会のあり方を考えようとする文学部の学問は、21世紀の諸課題を切開くために、これまでにもまして必要とされています。

 20世紀の半ばに生まれた「地球村」という概念は、科学技術の発展と経済の発展とによって、みなさんがこの世に生を受けた90年代半ばに現実のものとなりました。
 地球村は、なによりもグローバルなコミュニケーションのネットワークによって定義されます。
 しかし、新しい世紀となった今も、わたしたちは、地球村の豊穣な潜在的可能性を活かしきれていません。
 むしろ、現代社会は、他方では「リスク社会」と呼ばれているように、「不確実性」「不安定性」「危険性」に充ちています。

 一人ひとりの生活においても、国民社会としても、地球村としても、わたしたちは、まさに今、数々の諸困難に直面しています。
 地球村の将来は、みなさん一人ひとりがどのようなテーマをもって生きるかということと密接に結びついており、地球村がどのような世界となるかは、みなさんの先入観に捕われない知性と自由なイマジネーションにかかっています。

 21世紀を切開く構想力を培うには、この学びの場が、人文・社会の知識の探究を媒介にして、一人ひとりが自分の内側で、そして自分と他者との間で、触発=変様しあうコミュニケーションの場とならなくてはなりません。
 触発=変様には、自分自身の心や身体のプロセスから変様する能動的な力と、他者との出会いのプロセスから変様することができる受動の力ないし感応力が必要です。
 人となりが形成される多感な時期を迎えるみなさんは、この二つの能力に最も富んでいるはずです。自分を小さく限るのではなく、この二つの能力を全開に発揮されるよう期待します。

 本学の校訓「人になれ 奉仕せよ」が示しているように、文学部での学びが、みなさん一人ひとりがその潜在能力を活かし、誇り高い人生を営むことに貢献できるよう願ってやみません。

2012年4月1日





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