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投稿日時: 2015-1-30 14:30:00
 英語英米文学科の「ゼミナール連合会」が発足して3年になり、
この度第3号「英語英米文学科ゼミナール通信(The English Department Newsletter)」を発刊いたしました。

この冊子では学科の様々な取り組みを紹介しています。是非ご覧ください。

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   英語英米文学科ゼミナール通信第3号





投稿日時: 2015-1-30 8:00:00
 皆さんは、水野広徳という人物を知っていますか。彼の名前は教科書にも載っていませんし、ほとんどの人が知らないのではないでしょうか。でも、歴史の表面に表れなくても立派なことをした人はたくさんいるのです。水野もその一人といっていいでしょう。

 水野は、戦前、海軍大佐にまで登りつめた軍人でした。日本海海戦で名をはせ、その戦いの様子を書いた本は爆発的な売れ行きを示したといいます。軍人として将来を嘱望されていた水野は、第一次世界大戦を見学するため、ヨーロッパに出かけました。そこで、水野が見たものはあまりにも無残な状況だったのです。人も動物も植物も、その姿はなく、都市は破壊し尽くされていました。

 この状況を見た水野は、それまでの考え方を大きく転換しました。彼は、戦争を憎み、軍隊の存在を否定するようになったのです。もっとも、彼の軍隊否定は理想としてのものであって、必ずしもその全廃を直ちに要求するものではありませんでした。しかし、今まで軍人として活躍してきた人間が、戦争否定の平和主義者に転換したわけですから、世間からは驚きの目で見られたことでしょう。平和主義者として軍部、政府を批判したため、彼は戦争中、その発言を封じられました。常に監視つきの生活が始まりました。でも、軍閥批判は終生変わることがありませんでした。彼は世間から非国民、売国奴と罵られ、自分の息子の戦死の事実も知らず、敗戦直後、病気で亡くなりました。残念なことに、彼は自分が望んでいた平和日本の姿を見ることができなかったのです。彼の歌碑には、次のように刻まれています。

 「世にこびず人におもねらず 我はわが正しと思ふ道を歩まむ」

水野の生き様に感動するのは、私だけでしょうか?




投稿日時: 2015-1-23 8:00:00
 私は、このコラムで数回、「雪形」について取り上げています。雪形は自然の移り変わりを生活の目安する「自然暦」の一つです。昨年度のコラム「今年こそは笠ヶ岳の雪形を」(2014年1月31日)には、中央アルプスの雪形の一つ、田切岳に現れる「飛龍」の画像を掲載し、新年の希望としては、岐阜県にあります笠ヶ岳の雪形、「馬形」を見るために高山へ出掛けたいと記しました。その半年後の5月下旬に、かろうじてですが、この雪形を見ることができました。その時の様子を次のように「研究室の暦」(授業用)(2014年6月3日)でレポートしました。

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 晴れているけれど少し離れている山々は見えません。2014年5月25日(日)の昼から26日(月)の朝まで岐阜県高山市に滞在し、雲の間から笠ヶ岳とその雪形が現れるはず、現れてほしいと願いながら東の方角を眺めていました。こんなときに、てるてる坊主にお願いしても、無理でしょうね。晴れているのですから。では、何にすがったなら良いのでしょうか。市立図書館の郷土資料室にある民俗資料にそのヒントを求めたのですが、残念ながら見当たりませんでした。強い風を送り、雲を吹き払うお呪いとは?
 「昨日はよく晴れていたのですが・・・・・・。今日は曇りで、明日は雨の予報が出ていますよ。難しいですね。」と観光案内係、ホテルのフロントの方、バスセンターの案内係、タクシーの運転手等々、私が尋ねたすべての人は丁寧な言葉で、的確なアドバイスをしてくれました。では、今回は、来年のための予備調査・・・・・・?















  
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 白川郷をはじめとした高山地域が世界遺産に登録され、古い街並みを歩く外国人観光客が多くなりました。京都に並ぶ国際観光都市になるかもしれません。コンビニに入りますと、お客さんはすべて外国人、店員だけが日本人でした。「お買い上げが3000円ですので籤を6回引けますよ。」と年配の店員さんは、三角籤を箱から取り出す仕草をしながら簡単な英語で対応しています。お客さんが神妙に引いた籤を確認し、「残念、はずれです」。会計の順番を待っていた私も、自分が籤を引いているような気になりましたが、私が買ったのは、「中京新聞」(2014年5月26日)の130円だけでしたから、籤を引く権利はありません。でも、図書館の参考係の親切な方から「雪形の記事は今日の新聞に掲載されていますよ」と教えていただき、その新聞を買い求めることができたのですから、「当たり籤」を引いたようなものでした。「"白馬”見守る田植え」の記事は、雪形研究の大切な資料となりました。

 記事によりますと例年より一週間遅く、17日ころから見え始めたそうです。この微妙な違いが農事暦には役立ちます。本来ならばこの自然の変化により田植えを一週間遅らせることになるのですが、現代の農法ではこうした微妙な変化には左右されず、5月の連休後の土曜日あるいは日曜日に当たる日に田植えをするようです。高山市の市街地に近い地域では、すでに田植えが終わっているところもありました。














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 26日(月)午前9時には、厚い雲に覆われ、今にも雨が落ちてきそうな様子でした。ところが、何故か一か所だけ山の頂上とその周辺が見えているではありませんか。目を凝らすとそれは笠ヶ岳であり、高山市内眺望 点線内に雪形が現れます。馬の雪形が現れています。多くの山々が連なるなかで、笠ヶ岳とその雪形だけが見えるのは神秘的な光景でした。山の神の粋な計らいのようにも思えてきます。日々、山を眺めて暮らしている人びともこうした気象の微妙な変化に注目することから、雪形を見出したのでしょうか。「現れる形が曖昧であるがゆえに、世代を越えて多くの人びとが注目し、語り伝えてきた」と言えるのでしょう。今回は、雪形伝承の背景にある微細な気象の変化を学ぶことができました。やはり、私の研究の原点は、フィールドワークです。

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 さて、今年は羊の年。どこかに羊の形をした雪形もありそうですが、これまでその事例は報告されていません。雪形は、回遊魚の到来を知る漁労暦もありますが、主に、播種や田植えといった作業の目安に使われる農耕のための生業暦として伝承されているものです。日本では、牧畜のための「雪形」は難しいようです。でも、世界のどこかに伝承されているかも知れません。
 今年は、利尻島へ行きます。利尻山に現れる「舟」や「猫顔」を見てきます。よい画像が撮れたなら、来年のお正月ころに、その次の探訪予定も含めて報告しましょう。





本稿は、昨年、学内の「オリーブキャンパス」で、授業用に配信した「研究室の暦」(2014-12)(20140603) 馬の雪形」をもとにしています。




 「雪形」については、その一部に関する説明ですが、岡田芳朗、神田泰, 佐藤次高, 高橋正男, 古川麒一郎, 松井吉昭(編集代表)『暦の大事典』東京:朝倉書店(2014)の「種まき男・白馬岳」(279-284 頁)にまとめました。文学部図書館で閲覧できますので、関心のある人は参考にしてください。雪形を含めた「ふるさとの自然暦」について関心をもちましょう。ユニークな自然暦を知っている人は、お知らせください。自然と文化との関わりを知るためのオリジナルな研究を進めましょう。







投稿日時: 2015-1-16 8:00:00
 来年度からハワイ文化研究&サービス・ラーニングプログラムを実施することになりました。事前指導では、ハワイ文化やハワイに関する情報を学ぶとともに、異文化コミュニケーション能力の育成、実践的な英語使用のための訓練を通して、研修の準備を行ないます。その後、夏休み期間の17日間、ハワイ大学で研修を実施することになります。帰国後、事後指導として各自が研修を振り返るためのプレゼンテーションを行ないます。

 研修中は、ハワイ大学の講師陣によるハワイ文化、コミュニティサービス等に関する講義(もちろん英語で)に加え、関連したフィールド・トリップやサービス・ラーニング(現地でのボランティア活動)を通して、自己啓発を進めます。ボランティア活動としては、学童保育での「絵本の読み聞かせ」、小学校・高等学校等での「日本文化紹介」、デイケアセンター等での「介助支援活動」、パワースポットの「清掃作業」等を考えています。

 研修中は、ハワイ大学キャンパスの施設:カフェテリア、図書館、トレーニングルーム、コンピュータルーム、スイミングプール等を利用したり、インターナショナル・ステューデントとの交流会への参加、週末の観光等を体験したりすることも可能です。講義や交流会において実際にコミュニケーションの道具として英語を使用するだけではなく、人の優しさやコミュニケーションの大切さに気づく機会を得ることにもなるはずです。一般的な語学研修では得ることのできない貴重な体験となるでしょう。

 下の写真は、以前、同様の研修プログラムを行った際、子ども達に日本文化を紹介した時の交流会の様子です。いっしょに楽しい時間を過ごした後、お別れの挨拶をしに抱きついて来たこどもがいました。“Thank you. Thank you.”と言いながら、くしゃくしゃの顔で涙しながらハグした手を離さなかった学生の顔が思い出されます。「子ども達を笑顔にする素敵な時間を与えること」がこの日の学生の目標だったのですが、一番幸せになったのは学生の方だったようです。
















 関東学院大学の建学の精神「人になれ 奉仕せよ」は、サービス・ラーニングにつながる考えです。この言葉は、初代学院長である坂田祐先生の言葉であり、坂田先生に最も強い影響を与えたのが内村鑑三であることは良く知られています。

 内村は、“Boys be ambitious!”で有名なクラーク博士が教鞭をとった札幌農学校(現北海道大学)で学んでおり、同窓生には、新渡戸稲造や新島襄らがいます。当時から世界基準で日本を創ろうとしていた先人達です。内村の“I for Japan. Japan for the world. The world for Christ. And all for the God.”という言葉がありますが、この言葉は、関東学院の原点であるとも考えられます。学院創立の時から、教育を通して地域コミュニティに貢献するだけではなく、日本、世界のステージで活躍できる人間:グローバル人材を育成することを目指していたのです。関東学院がなすべきミッションであるとも言えるでしょう。
















 ハワイはいろいろな文化が共存する多文化社会ですが、「アロハ・スピリッツ」でお互いを認め、違いを受け止め合う、優しさが満ち溢れたTropical Islandです。このプログラムに参加し美しい自然に囲まれ、ゆっくりと流れる時間を感じながら、心を開き、仲間と協働することを通して “みんな違って、みんな良い”を体感するだけでなく、「自分が本当にやりたいことは何なのか」にさえ気づかせてくれる、生き方を変える瞬間となるかもしれません。

 多くの人が関東学院の「人になれ 奉仕せよ」の建学の精神に照らした教育を通して、世界基準で学び、グローバルな視点で考えるとともに、置かれた場所で周囲の人間と一緒に社会に奉仕できる人間となることを目指して欲しいと思っています。



投稿日時: 2014-12-22 8:00:00
 私がはじめて働いてお金をもらったのは、大阪の某ハンバーガーチェーンでアルバイトをはじめた1987年、 15歳で高校一年生の時でした。忘れもしませんが当初の時給は490円!当時でも「安いな〜」と感じたものです。なぜそんな時給でもアルバイトを続けたかと言えば、そもそも当時は高校生のアルバイト自体が一般的ではなく、雇ってくれるところも限られていたからです。(ちなみに多くの高校ではアルバイトは禁止されていました)

 そして、どうにか仕事にも慣れた頃、厳しくて有名な店長がアルバイトを集めて次のように告げました。「最近、他店のアルバイトが倉庫からカートに荷物を満載して店舗に運ぶ途中、通行人に衝突して大ケガを負わせてしまった。この様な場合、アルバイト本人に責任を取ってもらう(保障してもらう)のでくれぐれも気をつけるように」。

 これを聞いたとき、当時の私は、こんな安いお金で働いているのに業務上の事故の責任まで取らされるということに、大きな違和感を覚えました。でも、高校一年の自分にはその疑問に応えるだけの知識も経験もなく、その後、受験を控えた3年進級を前にアルバイトは辞めてしまいました。


 あれから30年近く経ち、現在、働く環境は大きく変化しています。かつてのアルバイトのような働き方や待遇が、正社員にまで広がっています。同時に、大学での学びに対する期待も変化し、とかく社会で役に立つ実学的なものが求められがちです。でも、もしみなさんが社会に出て働き始めるときに、労働に関する規則や法律を何も知らず、自分の権利について学ぶ機会がなかったとしたら、それは手ぶらで社会の荒波に対峙するようなものです。また過去の事例(歴史)、あるいは、他の国や地域での働き方の条件を知ることは、自分の置かれた立場を客観的に知る助けとなるかもしれません。

 社会(や会社)は、時として、働き手(未来のみなさんです)が自らの権利について知ることに消極的です。そして、こうした知識の多くは、大学の人文社会系の学びから得られるものです。大学での学びの強みはその多様さにあり、実学的なものから抽象的なものまで多岐にわたりますが、必ずしも「実学的ではない」とされる知識が、将来、自らの身を守る武器になる可能性も秘めているのです。



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