英語英米文学科 ◇◇◇ ITCL英語劇『じゃじゃ馬馴らし』を公演しました!  

投稿日時 2013-6-5 17:56:33 | トピック: 最新情報

 5月31日(金)金沢公会堂にて、ITCL(International Theatre Company London)による英語劇公演が行われました。2008年から始まったITCL公演は今回で8回目を迎えました。当初は関東学院125周年記念行事の一環として行われましたが、2010年より関東学院英語英米文学科主催となりました。本学科では、学生が本場の英語劇に触れる機会を持ってほしいと、積極的に鑑賞を勧めております。彼らは、歌えて踊れて演技ができて、喜劇は面白おかしく、悲劇は荘重に、毎年期待を裏切らず楽しませてくれる演劇集団で、神奈川県下での上演は本学が唯一とあり、近隣の方を中心に学外の方々にも人気があります。最近では公演が近くなりますと、今年はいつか、演目は何かなど、問い合わせも増えてきました。今回は、400名ほどの来場があり、喜ばしいことでした。














  今年も盛況でした。

 今回の『じゃじゃ馬馴らし』は、お転婆で気の強い強情な姉娘と一見淑やかな妹娘の対照、彼女たちに求婚する男たち、そしてじゃじゃ馬の姉娘をいかに調教するかというあたりが見所です。
 幕が上がると舞台には、肖像画とその前に酔いつぶれている男が現れます。原作では彼が悪戯好きの領主にからかわれ、その中で劇中劇が演じられるという設定です。
















  美しい美女の肖像画を前に酔いつぶれています。

 パドヴァの大商人には、年頃の、カタリーナというじゃじゃ馬で評判の姉娘と淑やかと噂に高いビアンカがいます。ビアンカの求婚者は大勢ですが、カタリーナにはおりませんし、彼女も望んでいないようです。父親は姉娘が結婚しないうちは妹娘にも結婚させないというわけで、ビアンカの求婚者たちは何とか姉娘に結婚相手を見つけようと画策するのです。
















  中央がじゃじゃ馬のカタリーナ、左端がビアンカ右端が父親、間の二人がビアンカの求婚者


 彼らが結婚相手として選んだのがよそ者のぺトルーキオで、彼は二つ返事で姉娘に求婚し、結婚すると返事します。
 ぺトルーキオの求婚から結婚にいたる調教は、カタリーナのお転婆ぶりの上を行く荒っぽい、乱暴な、有無を言わせぬ強引なもので、あまりの非常さにさしものカタリーナも戦意喪失してしまいます。
















  結婚式のあと、宴会もなく帰国するという夫の横暴さにに、カタリーナばかりか、他のものも吃驚!

 結局、パドヴァに里帰りする間に、カタリーナは従順な女にさせられてしまいます。おまけに、同じ頃結婚した淑やかであるはずのビアンカや金持ちの未亡人よりも夫に従順になっており、おかげで誰が一番従順な妻かという賭けにも勝ち、カタリーナが従順な妻になる等ということ等ないと信じていた父親からも巨額の持参金を得ることができ、めでたし、めでたしという次第で劇中劇の幕が降ります。
















  従順になったカタリーナに、夫には従順にと説教されるビアンカと未亡人

 舞台の最後は、幕開きの場面と同じです。酔っ払い男は目が覚めて、怖い奥さんにどやされて逃げ回ります。この部分は原作にはありません。『じゃじゃ馬慣らしは』見方を変えると現代では女性蔑視として捉えることができ、特に最後の説教の部分は不快だと言われます。この舞台で、最後の場面で恐妻家宜しく逃げ回る役者が、劇中劇の中ではカタリーナの夫役と同じ役者であり、夢と現実という絶妙なバランスで、女性蔑視という批判をかわしており、うまいなぁさすがだなぁ、と思います。
















  最後の場面です。酔っ払い男は現実世界で女に頭が上がりません。

 また、じゃじゃ馬の姉娘だけを悪女に仕立てず、妹娘の一見淑やかな妹も実はぶりっ子で尻軽な面でバランスをとっており、いつもながら芝居作りも見事です。






























  一見淑やかなビアンカですが、求婚者たちを上手にあしらい、誰にも良い顔をする計算高い面もあります。

 何度見ても心ゆくまで楽しませてくれる素晴らしい劇団です。
 盛岡大学を皮切りに、5月中旬からスタートした今年度春期の公演は6月1日の明星大学で終わります。また、来年の公演を今から楽しみに待ちたいと思います。

                                     文学部英語英米文学科 教授 多ケ谷 有子



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